選ぶべき正道、進みゆく衝動

官能作品

 

『選ぶべき正道、進みゆく衝動』

 

嫌な予感はしてたんだ。
頭では分かってるのに、なぜ人は目の前の欲望に打ち勝てないのだろう。

 

「ふふっ」
「ん?なに?」
「魚に見られてる」
「ああ、こいつら視力が人間よりだいぶ低いんだよ。だからこんなことしても……」
「あっ……ん」
「その可愛い声も身体も、聞こえてないし見えてない。いくらでも乱れていいよ」
「もう、そんな恥ずかしい事よく言えるよ」
「ははっ、初めての夜くらいロマンチックなこと言わせてよ」
「初めての、夜……ふっ」

自分の愚かさに思わず自嘲してしまう。
幸せになりたいのならどうするべきかテンプレートみたいな答えは簡単に出てくるのに、正しい答えに心は反応しなくて、見えない力に導かれるように、本能が求めるその場所へどうしても向かってしまう。

彼はゆっくり私の首筋に舌を滑らせた。
理性的な思考は徐々に麻痺していき、甘く淫らな感情に変わっていく。彼の熱く湿った舌先はそのまま鎖骨を通り、柔らかな下着越しの乳房に辿り着いた。

「どうしてほしい?」

意地悪そうな顔つきで私を試す。
そう、彼はいつだって選択を私に委ねる。決して被害者にさせず、自分の意思でそこへ向かうのだと分からせる。

「……吸って」

消え入る声でそう答えた。
彼は素早く下着を外し、あらわになった片方の乳首を口に咥えこんだ。先端を口内でじっくり味わい焦らすようにして吸いながら、もう片方は二本指で優しく転がす。切れ切れの喘ぎ声が喉の奥から漏れた。私の中のドス黒い感情が快楽と共に押し出されていく。

「初めての夜」
一見ロマンチックなそれは、裏を返せば愚かな選択の入り口に過ぎない。でも選んでしまった。進んでしまった。後戻りできないその場所に、私は今いる。予測のつかない未来が待つ甘い扉。私が自分で開けた。

この選択はきっと間違っているのだろう。
でも酔いしれたくなる夜もある。
踏み外したくなる瞬間もある。
恋という曖昧で矛盾だらけの感情に身を任せ、自分は幸せなのだと、自分は間違ってないのだと、思い込みたくなる。

 

私は哀願した。
自分に。彼に。この気持ちに。この世界に。
何を。
許されたいと。この選択を。先へ進むことを。それでも生きることを。……救いのある未来を。

 


アクアリウム官能(また新しいジャンルw笑)を描きたいという気持ちから生まれた作品です。水槽越しなんていうハードル高いことに挑戦してみました♡見た感じ巨大水槽なので、水槽がある部屋なのかな、とか、アクアリウムホテルかな、とか、色々妄想してみて下さい♥

さて今回の作品……先日Instagramで投稿したら3時間でガイドライン違反という名目で削除されてしまいました(涙)こんなレベルのエロさが駄目なのかと今後のことを考えるとかなり凹んだけど、私の官能作品ファンの皆さんの為にも官能はやめたくないので、今後は際どい内容のものはブログで公開していこうかなって思ってます!少し面倒かもしれないけど、是非ブログの方も見に来てくださいね♪

今回の作品は禁断感が強く滲み出た切ない内容なのですが、伝えたかったことは『あなたにとっての正しさって何?』でした。
正しさは自分の心が決めるもの。そして、行動に伴う責任もまた自分で負うもの。全ては自分の選択だし誰のせいにもできません。いつだって戦うべき相手は自分の心なんですよね。

 

幸せとは何か、それについて書かれた教科書はありません。きっと人はみんな、幸せになりたくて必死に生きてるんですよね。ただ幸せになりたいんです。だけどそのために取ってる行動が、時に自分が思い描く方向じゃないことも沢山あると思います。それでも幸せになることを諦めたくないから、もがいて苦しんで、光を探し続けるんだと思います。

皆さんが「こうありたいと思う自分」でいられるよう、私は背中を押し続けたいです。

 

 

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