目覚め(※R15官能作品)

目次
『目覚め』
痛みと共に感じるのは苦しい位の快楽だった。
私はもう、開いてはいけない扉の先に
足を踏み入れてしまったのかもしれない。
首筋に痛みを感じた瞬間、彼に噛まれたのだと理解するまで
ほんの一瞬思考が停止していた。
「……痛い?」
見上げると彼はうっすら笑っていた。
「い、痛い……」
そう言葉にしたら、ジワリと涙が溢れてきた。
「ふうん」
そう言って今度は逆の首筋に唇を這わせる。
身体中がビクっと震えた。
ゆっくり、ゆっくり熱い舌先が下りてくる。
そしてピタリと動きが止まったと思ったら、鎖骨の上に強烈な痛みが響いた。
「ああっ……!!」
今度は思わず叫んでしまうくらいの痛みだった。
「痛いよ……やだ……」
涙がこぼれる。でもなぜか、下半身が疼いて仕方がない。
彼はわざと私をベッドではなく窓際に座らせていた。
外のカラフルなネオンが部屋の中を妖しく灯す。
“見られている”という感覚が身体中を突き刺し、
羞恥心よりも妙な背徳感に胸が高鳴っていく。
彼は私の言葉なんてまるで聞いていないみたいに次々と服を脱がせ、
剥き出しになった敏感な場所を強く責め始めた。
身体中に舌を這わせ、吸ったと思えば強く噛む。
痛みを感じる度、快感の熱が渦を巻きながら全身を焼き尽くそうとする。
気付けば、その暴力的な愛撫に身体中が研ぎ澄まれ、目覚めてしまっていた。
「も……嫌っ……」
「嫌じゃないでしょ?」
「……嫌だもん」
「感じてるくせに」
「……」
「お前はさ、こんな事されて感じちゃうくらい淫乱なんだよ」
そう耳元で低く囁かれる。
普段聞きなれないその卑猥な言葉に、耳たぶから脳にかけて電流のようなものが走った。
「ほら、もっと溢れてきた」
私の中を掻き回す彼の指先から粘液が絡む音が耳にまで響いてきた。
下半身が痺れて熱くなっていく。
僅かに残る理性が”ダメ、引き返して”と言いながらも、身体はもっと虐められたいと渇望する。
「挿れてほしい?」
低い声が上から甘い誘惑をまとって降ってくる。
本当は、とっくに彼のものを欲していた。でも……
「ちゃんと言わないとあげないよ」
彼は後ろから、あらわになった両方の乳首を強く摘まんだ。
「あっ……んん……」
もう”痛い”より”気持ち良い”としか言えないくらい、私の身体はその痛みを受け入れていた。
「欲しい……」
「ん?何?聞こえないけど」
「欲しいよっ……早く挿れて……」
言った瞬間、彼は後ろから一息に私を貫いた。
ぬかるんだその場所は、長い間ずっと待ちわびていたかのように彼を受け入れた。
彼は何の躊躇もなく、何度も何度も熱く固いものを突き続ける。
ドロドロになった私の中は、激しくいたぶられ、犯されていく。
強い絶頂の波が押し寄せて、立っていられず膝が折れそうになった。
すると彼は、へたりそうになった私の腰を掴み、そのまま突き上げられた臀部を強く叩いた。
パンと弾けるような音と共に痺れるような痛みが脳まで響く。
その瞬間、膣の奥から更に熱いものが溢れてくる感触があった。
なんで私、こんなに凌辱されながら悦んでいるの。
なんで。なんで……
全てが剥き出しになっていく。
必死に纏ってきた”私”という装いは
培ってきた過去全てを否定していくように脱ぎ捨てられていく。
「ああっ!!……あんっ……あっ……!!」
叫びのような喘ぎ声が室内に響く。
彼は私の口元を強く手で押さえた。
「声、我慢しな」
声が出せないと、中にくすぶる欲望が外へ抜け出そうと暴れ出す。
私は、苦痛と紙一重のオーガズムの底へ堕ちた。
そうしてもなお、自分の中から溢れ出る欲情を止めることはできなかった。
ネオンが上下に揺れて光の線を描く。
ガラスにうっすら彼の顔が写った。
彼は、私を見ながら優しく微笑んでいた。
まるでそれ以外何も見えてないみたいな、真っ直ぐな視線。
暴力的な行為の正体は彼の歪んだ愛だった。
私達はきっと同類だ。
もう、引き戻せない。
ドロドロの真っ暗な沼の中に
静かに、でも確実に堕ちていく。
SMの扉を開きたいなあとずっと思ってました。でも私にSMを物語にできるほど、その性的嗜好を理解し切れるだろうか。ファンの子にガッカリされないだろうか。と、ずっと躊躇してました。(だって自分はいたってノーマルだしなあと)
でも何事もやりたいと思ったら、やってみないと世界は広がっていかないんじゃない?とりあえず一歩踏み込んでみなきゃ何も始まらないんじゃない?
ということで、1作目書いてみました!!(前置き長い(笑)しかも自分がSMプレイするわけじゃなく、ただ物語で書くだけだというのに)
本当はInstagramでちゃんと文章ごと載せたかったのですが、まあ、これはさすがにアウトかなと(笑)R15指定とさせて頂き、文章はブログ限定にしました!
皆さんはSMに興味ありますか?
「SM」とは、加虐嗜好の「サディズム」と被虐嗜好の「マゾヒズム」 を組み合わせたサドマゾキズムの略語なわけですが、世の中の男女はどことなくどっち寄りとかってあるとは思うのですが本当のS、本当のMというのは少数なのではないかと思います。そこの扉をほんの少しだけ開けてみたわけなんですが、まあ考えれば考えるほど奥が深いテーマです。また続きを書くかどうかは皆さんの反応次第にしますね(笑)
またSMについてはそのうち本気のアンケートも採ってみようかな。
最後まで読んで頂きありがとうございました★このブログはカテゴリ分けされているので今回の作品は官能作品カテゴリーに入ってますが、性とSEXアンケートをご覧になりたい場合は
性とSEXアンケートカテゴリーをご覧くださいね♡
宜しければ感想はInstagramの投稿の方にコメント下さい♪ドキドキします……!
待ってました、、、!!
今お付き合いしている方は行為中に叩いたり噛んだりする癖があります。
身体を重ねらば重ねるたびに次第に強くなり痛いと感じることも多々増えてきましたが妖艶で愛おしいその瞳に吸い込まれ私もそういったことを求めて溺れてしまうようにもなりました。
そういった行為をどう思うかは人それぞれですが結局互いに愛を感じあえたらいいのだと思います。
ふたりだけの愛し合い方奥が深いなあと感じました